Difyは誰でも使える生成AIアプリの開発ツール!その特徴や他との違いを解説

アイキャッチ

「生成AIで業務を効率化したいけど作成する方法がわからない。」

という方もいるのではないでしょうか?

この記事では、そのような方に向けてDifyの概要やAIコンテンツの活用方法を徹底解説します。

この記事を見てDifyを用いた生成AI開発に興味を持っていたただけたら幸いです。

監修者
りょうすけさん

りょうちけ

生成AI活用の教科書

生成AIの専門家として、1000人以上が参加するAIセミナーを100回以上開催した実績を持つ。国会議事堂衆議院会館や三井物産株式会社などの一流機関でのAIセミナー主催、生成AIタスクフォースへの参画、Shift AIでの講師活動など幅広く活躍。5000名を超える「人生逃げ切りサロン」のAI講座監修や、上場企業におけるAI顧問・システム開発・研修なども手がける。総フォロワー数32万人を誇るAI情報発信アカウントを運営し、過去には3つの事業のM&A経験を持つなど、AIと経営の両面で豊富な知識と経験を有している。

目次

Difyとは?生成AIアプリの開発ツール

Difyとは?

DIfyとは、生成AIの機能を搭載したアプリケーションの開発ツールです。

ソフトウェアのインストールは無料で簡単にできます。

個人、ビジネスどちらでも活用できて幅広い用途に対応できるのが特徴です。

開発においては、プログラミングの必要がないので初心者でも簡単に利用できます。

また、慣れている方向けに高度な設定や機能を搭載することもできるので、上級者にもおすすめです。

チャットボット、ワークフローなどWEBで利用されるアプリケーションの開発、公開までできます。

作成したアプリケーションは規約で定められている条件を満たせば商用利用も可能です。

誰でも生成AIアプリが作れるDifyの特徴7個

誰でも生成AIアプリが作れるDifyの特徴7個

Difyは、初心者でも無理なく生成AIを作成できる便利なソフトウェアです。

利用するための面倒な設定や専門知識も必要ありません。

Difyの7つの特徴を詳しく解説します。

ドラッグ&ドロップ操作が可能なビジュアルエディタ

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Difyのエディタより、ドラッグアンドドロップでコンポーネントを配置していきます。

ワークフローなどは、編集をするエディタ内にノードというフローの実行するステップを配置します。

部品を組み合わせて、プラモデルを組み立てる要領でアプリケーション開発ができます。

Difyの快適なユーザー体験をすることで、ワンランク上のAI開発が実現します。

コンポーネントを選択すると、それらに関する設定画面が立ち上がるなどユーザーの求める処理が表示されます。

スピーディに開発ができるのがDifyの最大の魅力です。

メニューから、次のノードを配置すると自動で接続ができたり、次の手順の候補が表示されるので初心者でも躓くことがありません。

直感的に操作がしやすくて、機能やコンテンツが見やすく並べられているのがDifyの魅力です。

プライベートな情報を安全にLLMと接続するRAG機能

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Difyの開発をおすすめするポイントの1つは、RAG機能が利用できることです。

RAGとは、外部の情報をテキストやWEBページから読み込む機能です。

AIアプリケーションでは、自社内の従業員向けのチャットボットやサービスに関する応答もあります。

そのようなケースにおいて、AIの機能により企業内のドキュメントや就業規則を網羅して情報を出力します。

アプリケーションを利用する際に、LLMに文書の検索の仕方をプロンプトにて細かく指示をする形式です。

その他、社員情報などの個人情報においても、法的なルールを順守する形で扱うことが可能です。

Difyの開発環境はセキュリティ面の設定もできて漏洩の心配がありません。

自律的にタスクを実行するAIエージェントを構築可能

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Difyは、AIエージェントを構築することができます。

エージェントは、検索、画像生成、地図との連携などを複数組み合わせてまとめて処理を行うアプリケーションです。

Difyは、Yahoo、画像生成アプリなどの外部ツールを多数利用することができます。

具体的には以下のような複雑なタスクを扱うことができます。

Difyで扱えるタスク
  • ユーザーの位置から一番近いATMを地図で表示する
  • コールセンターにかかってきた問い合わせを文字起こししてSlackに共有する

WEBアプリケーションのように、単一のタスクを決められた手順で実行することはありません。

LLMの言語処理能力の精度の高さにより、意味やニュアンスを包括して総合的な判断ができることが、エージェント構築を可能にします。

言うまでもな、くAIエージェントもノーコードで完結できるのがDifyの特徴です。

多種多様なLLMをサポート

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Difyが対応しているアプリケーションにおいて、利用できるLLMのラインナップが豊富です。

利用可能なLLM
  • OpenAI
  • Anthropic
  • Gemini

上記のような、世界中で幅広く利用されているLLMがデフォルトで搭載されています。

無料会員でも利用ができるので、これからDifyを始める方は各LLMの性能を調べるのも有効です。

LLMは、種類によってコストや応答速度などが異なるのでアプリケーション内で使い分けることもあります。

マーケットプレイスでは、30種類以上のLLMを選択でき、いずれもすぐにインストールできるので時間がかかりません。

もし、リストにないモデルを利用する場合はAPIキーを取得してアプリケーションに組み込みます。

APIキーはLLMの公式サイトに会員登録して、発行の手続きが必要です。

データに基づいた改善サイクルを回すことが可能

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Difyのアプリケーションは、実行のログや利用状況の履歴を確認するメニューがあります。

開発においては、リリース後の運用の監視や見直しは欠かせません。

Difyであれば、ログ、ユーザーのリクエストの応対状況を常に分析して改善することが可能です。

具体的には、「監視」メニューから以下の項目を確認できます。

確認できる項目
  • 総会話数
  • アクティブユーザー数
  • 平均セッションインタラクション数
  • トークン出力速度
  • ユーザー満足度
  • トークン使用率
  • トータルメッセージ数

Difyは、運用面でのサポートもしっかり装備されているので、いつでもアプリケーションの見直し、フィードバックができます。

プロンプトやLLMの調整を通じてより使いやすいアプリケーションに近づけます。

修正後のリリースも、他ユーザーからのアクセスを妨げることなく実行できます。

RESTful APIを通じて外部から利用可能なアプリケーション

RESTful(レストフル)APIとして、独立したアプリケーションを確立できます。

レストフルAPIとは、ユーザーとサーバー側のコンピュータが1対1でセッションを行えるインターフェースのことです。

外部からURLを通じてアクセスができるほか、既存のシステムや他のアプリケーションにAPIのキーを埋め込むことが可能です。

Difyアプリケーションのレストフルな性質により、独立で開発ができ、すぐに統合できます。

また、修正する際もシステムを止めることなく、アプリケーションのみのメンテナンスができるので便利です。

無料会員でも、アプリケーションごとにURLや外部利用APIが発行されます。

公開可能なWebアプリケーションとして共有・利用・デプロイが可能

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作成したAIアプリケーションを公開、共有・デプロイができるのがDifyの魅力です。

デプロイとは、アプリケーションが違うPCから利用する状態になることです。

作成した時からアドレスを通じてアクセスができる設定になっており、他ユーザーへ共有ができます。

編集を行うスタジオの画面から、左のアプリケーションアイコンをクリックすると、アプリケーションのURLと外部APIのURLが表示されます。

具体的には、そのURLを相手に送信して共有する手順です。

チーム内にて共有することができ、なおかつ不特定多数のユーザーにアクセスされる懸念もないのが特徴です。

また、公開する際はプライバシーポリシーや著作権の表示を設定することも可能です。

用途に応じて設定しておくと権利上のトラブルの心配もありません。

Difyと他の生成AIプラットフォームはどう違う?

Difyと同様のAIプラットフォームの特徴を一覧表にしました。

それぞれ、Difyと共通する部分や相違点があります。

プラット
フォーム
コーディングノーコード
対応
主な特徴対応アプリケーション外部API連携プラン備考
Dify不要
(GUI中心)
多機能(チャット、エージェント、ワークフロー)、テンプレ多数、使い方ガイドありLLM活用アプリ全般無料 / 有料日本語ガイドあり、共有が簡単
LangChain必要
(Python, JavaScript)
×LLM、メモリー、チャット、RAG機能搭載、コミュニティ活発AIエージェント、RAGアプリ無料 / 有料開発者向け、柔軟性が高い
FlowiseAi不要
(ノーコード)
GUIでドラッグ&ドロップ、API仕様書コピペでOKチャットボット等の構築無料 / 有料直感的に使える
Voiceflow不要
(ノーコード)
Alexa/Google Assistant対応、予約システムなど音声/チャットアプリ◯(APIキーでLLM追加)無料 / 有料クラウド版のみ、セルフホスト不可
Bubble不明
(主にモバイルアプリ)
アーティストからのメッセージ受信スマホ向けアプリ×550円/月若者向けエンタメ系、用途が限定的

Difyは、初心者から上級者までレベルに応じた開発ができるマルチプラットフォームです。

日本語での利用ガイドやサポートが受けられます。

また、他ユーザーの作成したアプリケーションをテンプレートとして利用できるのが特徴です。

Difyを使うメリット・デメリット

Difyを使うメリット・デメリットはどのようなものなのでしょう。

AIアプリケーションの作成においては自分に合ったアプリケーションを利用することが大事です。

それぞれ、具体的なポイントをあげて説明します。

Difyを使うメリット

DIfyを利用するメリットは以下の3つのポイントとなります。

ノーコード・ローコードで編集できる

プログラミングの知識がなくても、AIアプリケーションの作成ができます。

直感的に操作ができるインターフェースで、スムーズにステップごとの作業が進みます。

公式HPにチャットボット、エージェントなどの種類別の編集方法が掲載されているので、初心者でも導入ができます。

本番環境へデプロイが簡単

作成したアプリケーションを、他ユーザーが利用できるようにする手順も簡単です。

アプリケーションをリリースするための、登録やアップロードなどもありません。

共有することで、開発する醍醐味が生まれるだけでなくチームでのコミュニケーションがはかれます。

セルフホストなど柔軟性が高い

セルフホストユーザーは、サーバーを自分で用意して環境設定をします。

サーバー、外部APIなどの設定を全てすることで、自由度の高い編集ができるのが魅力です。

DIfyのアプリケーションで利用するモデル、ツールなどもAPIキーで独自に追加することも可能です。

Difyを使うデメリット

Difyを利用するデメリットを3点挙げます。

学習にコストがかかる

基本操作は簡単ですが、エージェントやRAGの最適化などの応用的な操作は学習が必要です。

書籍や講義などで学習するには費用が発生します。

細かい制御が難しい

アプリケーションの編集はノーコード、ローコードでできますが、現状の開発環境では動作の細かい制御は難しいです。

ロジックの細かいカスタマイズができないのがデメリットです。

外部モデルやAPIに依存する

LLMの利用には外部APIが必要なケースもあります。

外部のモデルの利用においてはコストがかかるケースもあるので、留意が必要です。

また、AIモデルを自社で運用するには、メンテナンスや管理に費用がかかります。

運用面のスケジュールを設計時点でしっかりたてておくことが肝要です。

Difyで生成AIを使いこなす方法

Difyで生成AIを使いこなすための方法を4つご紹介します。

上級の開発を志す方には、ぜひチェックしていただきたいです。

Difyを利用する上で大事な項目をお伝えします。

LLMの基本とモデル選択を理解する

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LLMは、アプリケーションの頭脳となる最も重要な部分です。

開発するのであれば、LLMの基本的な項目を知っておく必要があります。

最初はスペックの低めのモデルを選択して、慣れたら違う種類のものを試すことをおすすめします。

効果的なプロンプトを作成する

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Difyのアプリケーションにおいて、期待通りの返答を出力するにはプロンプトの記述が大事です。

プロンプトには、箇条書きで具体的に「文章を読み込む」「内容から相手が何を聞きたいのか判断する」という手順を書いていきます。

Difyのプロンプトは、AIによる作成補助もついているので、慣れないうちは活用することも1つの手段です。

プロンプトの書き方は、学ぶより実践して体感で習得することをおすすめします。

目的に合わせたアプリケーションタイプを選択する

Difyのアプリケーションはいくつか種類があります。

初級者向け
  • チャットボット
  • エージェント
  • テキストジェネレーター
上級者向け
  • ワークフロー
  • チャットフロー

上記の5つ種類があり、それぞれ作成のインターフェースが異なります。

アプリケーションで何をするかというゴールから、必要な処理を抜き出して適切なタイプを選びましょう。

ユーザーとのやり取りの画面は似ていても、開発の仕方は違うので注意が必要です。

テンプレートを活用し、徐々にカスタマイズする

テンプレートを活用して、開発の参考にしていくと上達する可能性が高いです。

アプリケーションの作成画面にて、種類別に他ユーザーが作成したアプリケーションをテンプレートで選択できます。

既存のユーザーが作成したアプリケーションを参考にして、必要な部分のみ変更することでそのまま利用することができます。

完成した作品から学べることはDifyユーザーの利点なので、どんどん活用しましょう。

Difyで生成AIについて触れてみよう!

Difyで生成AIを開発するための基礎的な情報と活用方法をお伝えしました。

生成AIを利用、開発できることは今後の社会においての重要なスキルとなります。

Difyは、初心者でも簡単にAIアプリケーションを作成することが可能です。

興味を持たれた方は、ぜひDifyを導入することをおすすめします。

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